2015/03/10

母を看ていた頃

ちょっとの買い物くらいなら良かったけど

外出するのを父が嫌がってねー

後半数年携帯電話を持つようになったら

もう母親のお昼の時間になる

まだ帰って来ないのか

等と電話が入るようになった

好きな人がいた時には辛かった

泣かれた事もあったよ

家に帰らないで欲しいという意味で

自分の自由になる時間もお金もない

心身は限界を超えたまま

母が倒れるずっと前から重い鬱で

それを両親は全く認めていなかった

母は厳しい人で怠けていると思っていたし

父は無関心な人で目を向けようとなかった

私なら自分の子供が―ましてまだ若い―

介護と家事に追われていたら

何とか方法を考えるだろうと思っていたよ

私に来たお見合い話を断ったらしいよ父は

今結婚されたら困るって

もうこれ以上看られない

首を吊るしかない

って叫んだ事も何度かある

母の半年後に父も亡くなって

可哀想だったと思うよ苦しんだし

私も父も思い遣りが足りなかったね

今より酷い鬱状態で

よく看たもんだよなー

後悔も沢山あるけれど

人を看る修行はそこで積んだね

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